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2005年11月22日

グリーンハート筑紫野 ドッグシェルター閉鎖について

筑紫野に今年5月にオープンされましたグリーンハート株式会社の運営による犬の総合施設ドッグパーク・グリーンハート筑紫野に併設されているドッグシェルターは、グリーンハート株式会社のオーナーであるナガタ建設株式会社代表取締役永田義信様からの突然のご連絡によりこのたび一旦閉鎖されることになりましたことをお知らせいたします。

こちらの施設は企業とドッグ・トレーナー、そして動物愛護活動を行うNPO法人の3者によるコラボレーションにより、本格的なドッグシェルターを設け不幸犬の救済活動を支える目的でドッグパークの運営を行うという日本でも始めての試みとして多くのメディアからも注目され、市民からも期待されておりました。それだけに、このたびのこのような突然の通達については晴天の霹靂とも言うべきものであり、まことに残念なことと受け止めております。

犬の救済活動については、NPO法人犬文化創造ネットワークが主幹となり管理センターからの請け出し、新しい飼い主への譲渡という活動を行い、犬たちの譲渡先がきまるまでの間は青雲ドッグスクールのトレーナーさんとグリーンハート株式会社のスタッフによりシェルター犬の飼養管理、しつけのレッスン、グルーミングなどが行われておりました。このたびの通達では、とにかくできるだけ早くシェルターから犬たちをどこかに移動させるようにとの要望でした。私どもといたしましても、シェルターを寄贈していただき、そちらの施設を活用させていただいている立場上、施設のオーナーからの申し出に対しては、従わざるを得ないという状況です。現在収容している8頭の犬たちをすぐに移動させることは難しいものの、犬たちにとって落ち着ける受け入れ先を模索することになりました。

出資者である永田様としてもこの施設を作るに当たっては犬を取り巻く日本の文化や動物福祉の環境、欧米での動物福祉の文化などについてもかなり勉強され検討された結果、日本から不幸犬をなくすための本格的なシェルターを建設し、救済活動を成功させる魁になろうという強い想いをもってこの施設運営に協力くださったと理解しております。しかしながら、やはりビジネスとしての思惑が優先され、夏場から今までの収支結果がその予想と異なるものであったというのが閉鎖の背景のようです。
収容されている犬たちについては、青雲ドッグスクール代表の田辺久人氏のご好意により、甘木のドッグスクール敷地内犬舎にて今まで通りの生活が送れるように便宜を図っていただけることになりました。犬たちは訓練所のグラウンドにて運動も出来ますし、トレーナーさんたちによって今まで通りしつけのレッスンも受けられ、里親希望者には引き続き譲渡が行われることになっております。すでに現在収容されている8頭のうち2頭は11月23日までに新しい飼い主さんのもとに引き取られてくことが決まっています。残りの犬たちのうち数頭にも市民の皆さんから里親希望が出されております。管理センターの皆さんからも一頭でも犬たちに生きるチャンスを与えることができればと大いに期待され喜ばれている活動です。たくさんのメディアにも取り上げていただきようやく市民の皆さんにもシェルターの存在とその意義が認知され、施設利用者も徐々に増えてきたのも事実です。また、シェルターワークにご協力くださる熱意あるボランティアさんもたくさん集まり、今後の楽しい活動についてのプラン作りに活気が出てきたところです。このような方たちに支えられながら、新しい飼い主さんのもとに巣立つ犬たちが増えてきた矢先のことだけに、今回のこのような突然の通達は私たちにとっても本当に残念な出来事です。

しかしながら、NPO法人犬文化創造ネットワークといたしましては、犬たちを収容する場所がグリーンハートの施設から青雲ドッグスクールに移動しただけであり、犬たちの救済活動は引き続き当スクール代表田辺久人氏他スタッフの皆さんのご協力を得ながら、今まで通り継続して行います。

また、今回のこの経験を今後のための貴重な礎として活かし、犬たちの救済について想いを同じくする方たちと協力しながら、より良いシェルターを造り日本の不幸犬を少しでもなくすために精一杯救済活動を展開していくことをお約束いたします。

短い間でしたが、グリーンハートのシェルターに対して多くの市民の皆様にたくさんのエールをいただきましたことを、心より感謝いたします。

甘木の青雲ドッグスクールにシェルターの犬たちが移動したあとも、救済活動は続けて参りますのでどうぞよろしくお願いいたします。今後ともどうぞ皆様の温かいご協力そしてご支援をお願いしたいと思います。

NPO法人犬文化創造ネットワーク 
理事長 大木政春
理事  田辺久人
理事  松崎園子